【内窓に防音効果はあるのか?】防音効果の高い内窓のポイントや各メーカーの内窓防音効果を徹底比較!

お住まいによっては、外からの騒音に悩まされている方も多いのではないでしょうか。

車や電車などの騒音や生活音などで、普段の暮らしに影響を及ぼしているのであれば、何とかして騒音を防止できないかと考えると思います。そんな時に役立つのが内窓・二重窓です。既存の窓の内側に、もう1枚窓を設置するもので、これにより防音効果があるため、外からの騒音を遮断することができます。

さらに、自宅からの騒音を外に聞かせたくないという時にも役立ちます。例えば、自宅で楽器を弾く、赤ちゃんの鳴き声、犬や小鳥などペットの声など、外に漏れては、近所迷惑になるとお考えの場合でも、内窓の設置は大きな役割を発揮してくれるのでおすすめです。

外と内からの騒音を防いでくれるのは、音が気になる方にとって、より快適な暮らしをするためにも重要といえるでしょう。

そこで本記事では、内窓と防音の関係性について詳しく解説していきます。

内窓・二重窓の防音効果ってどのくらい?

窓を1枚付けるだけで、そんなに防音効果が発揮されるのとお思いの方もいるかもしれませんが、その効果は絶大です。それではどれだけの効果があるのか、まずは参考までに以下の表をご覧ください。

騒音レベル一覧表

dB(A)騒音状態主な騒音例・場所
85以上かなりうるさい飛行機・トランペット・サックス・ドラム・ギター・ピアノ・電車・救急車のサイレン・ヴァイオリンなど
65~85ややうるさい交通量の多い道路・犬の鳴き声・大音量のテレビやラジオやステレオ・蝉の鳴き声・大声の会話・繁華街など
45~65普通エアコンの室外機・普通の音量の会話・中音量のテレビやラジオやステレオ・小鳥のさえずり
25~45やや静か閑静な住宅街・しとしととした雨・葉のそよぐ音
25以下かなり静か雪が降る音・無音室・アナウンスブース

一般的には、生活に支障をきたさない騒音レベルは40dB〜50dBといわれており、45dB以下になると、かなり静かな環境といわれています。人間の耳は、10dB下がれば音が半分に感じるとされており、騒音に悩まされている方にとっては、それだけでもかなりの成果といえるでしょう。

内窓を設置する効果として、この騒音レベルを15〜20dB下げるといわれています。現在どのような騒音に悩まされているかにもよりますが、車や電車などの騒音に悩んでいる場合、現在の騒音レベルは85〜95dBになるでしょう。それが内窓を設置することで、65〜75dBまで下げることができるということです。もし犬の鳴き声がうるさいと感じている人がいるのであれば、65〜85dBの騒音レベルを、45〜65dBまで下げることができるということです。

このような効果を得られるのが内窓です。そのためん、騒音に悩んでいる方は、おうちの窓に内窓を付けるのは非常に効果的といえるんです。

騒音の種類

騒音の種類にもいろいろあります。大きく分けると3つに分類されます。皆さんはどのような騒音に悩まされているでしょうか。それぞれご紹介していきます。

透過音

透過音というのは、窓のガラスを通して聞こえてくる音のことをいいます。窓ガラスにはサッシがありますが、大部分をガラスで占めている窓の場合は、その分音を通してしまう範囲が広いということになるので、より騒音被害は大きくなるでしょう。この場合は、音を通しにくい内窓を設置する必要があります。

隙間音

隙間音はその名の通り、サッシやレール、サッシの取り付けと合わせ部分から入り込んでくる音のことをいいます。隙間音の場合は、窓の性質に問題ではなくサッシの気密性能に問題があります。この場合は、気密性能が高い高性能な内窓を取り付けて騒音を防止する必要があるでしょう。

伝導音

一番厄介なのは伝導音です。伝導音とは、建物を通して聞こえてくる騒音です。この場合、内窓を使って騒音を防止することは不可能になるので、建物自体のリフォームが必要になってきます。

窓の防音対策の種類

それでは窓で防音対策をする方法を見ていきましょう。内窓を設置するだけではなく、他にもいくつかの方法があるのでご紹介していきます。

既存サッシのリフォーム

まずは窓サッシのリフォームです。これは、隙間音に対応するためのものになります。隙間音を防止するためには、気密性の高いサッシに変える必要があります。そこで一般的に使用されるのが、樹脂サッシです。さらにガラスを防音性のあるものに取りけることで、隙間音や騒音を防止することができます。

しかし、費用がかなり高価になり、リフォームしたけど効果があまりないということもあります。また、マンション住まいの方は、マンションにリフォーム申請を行わなければいけないことが多いので、勝手にリフォームするのはいけません。

メリット

・防音ガラスによる透過音の防止

・樹脂サッシなどにより隙間音の防止

デメリット

・大規模な工事が必要

・高額な費用が掛かる

・マンションやアパートでは勝手に工事できない

既存ガラスを交換

次にあげられるのが、現在の窓ガラスを交換する方法です。これはガラスを通して聞こえてくる透過音の防止のために行います。一般的な窓ガラスは一枚板といわれ、防音効果に関してはほぼないものが使用されています。

そこで2枚板という、2枚のガラスを特殊加工し防音効果を持たせた、1枚板ガラスを使用することで防音対策が可能になります。しかし、高性能な防音ガラスになると、現在取り付けているサッシに合わないことが多く、サッシごと取り換える必要性が出てきます。

メリット

・工事自体を手軽に行える

・部屋の雰囲気を損ねることがない

デメリット

・隙間音を防止することができない

・防音ガラスは通常の窓よりも重い

・選ぶ防音ガラスによって高価になる

内窓を取り付ける

透過音・隙間音どちらも防止できるのが内窓です。業者にお願いした場合でも、リフォームと違いかなり短期間で設置することができ、費用もある程度安く済みます。また費用を抑えたいという場合は、DIYでの設置も可能です。

もちろん、新しく窓を設置するわけですから、既存の窓やサッシはそのままで取り付けることができます。また内窓には、防音効果のほか、断熱効果や結露防止効果などがあり、様々な効果を見込むことができます。

メリット

・透過音と隙間音のどちらも防止することができる

・比較的安価で工事が可能

・短期間で工事が終わる

・今の窓とサッシをそのまま工事が可能

・DIYで取り付けることができる

デメリット

・窓が一つ増えるため窓の開閉が面倒

・もう一枚窓を付けるためのスペースが必要

各メーカーの防音効果比較

それでは、主要メーカーが販売する内窓の防音効果比較を行っていきたいと思います。代表的な商品をピックアップし、どの程度の防音性があるのかを点数方式で採点してみますので、参考にしてください。

LIXIL インプラス

抜群のデザイン性を誇るLIXILの「インプラス」です。防音効果をはじめ「断熱効果」「結露軽減」「UVカット」「防犯効果」「経済効果」と6つの効果を総合的に発揮してくれる内窓になっています。

防音性能60点
ガラス・枠の材質・枠の構造70点
デザイン80点
施工性60点
商品価格80,500円~
合計評価68.3点
商品URLhttps://www.lixil.co.jp/lineup/window/inplus/

YKK プラマード

外からの音を15dB低減してくれるYKKの「プラマード」です。カラーバリエーションも豊富で「木目クリア」「木目ナチュラル」「ミディアムオーク」「ダークブラウン」の4種類から選ぶことができ、お部屋との一体感も演出してくれます。

防音性能60点
ガラス・枠の材質・枠の構造70点
デザイン70点
施工性60点
商品価格88,600円~
合計評価66.7点
商品URLhttps://www.ykkap.co.jp/consumer/products/window/madoremo-plamadou

三協アルミ プラメイク

耳障りな外からの騒音をしっかりガードしてくれる「プラメイク」。なんと40dBの遮音効果が得られるという代物。価格は少し高くなりますが、騒音に悩んでいる方にとってはうれしい商品でしょう。もちろん、結露軽減や断熱効果などにも役立ってくれます。

防音性能75点
ガラス・枠の材質・枠の構造66点
デザイン75点
施工性65点
商品価格98,000円~
合計評価70点
商品URLhttps://alumi.st-grp.co.jp/products/interior/plamake-e/index.html

AGC旭硝子まどまど

最高レベルの性能を目指して開発されたのがAGC旭硝子の「まどまど」です。これまで内窓での使用が難しかった高性能なガラスの搭載を実現し、既存の窓に頼らず防音性能が高めることができます。

防音性能70点
ガラス・枠の材質・枠の構造78点
デザイン70点
施工性60点
商品価格98,000円~
合計評価70.8点
商品URLhttps://www.asahiglassplaza.net/products/madomado/

大信工業 プラスト

東日本を中心に内窓の販売を行っている大信工業が開発した「プラスト」。上質な樹脂だけを使って完成させた樹脂製の内窓となっており、断熱効果と防音効果に抜群の効果を発揮します。高気密な構造を持っているので、不快な騒音をカットし、図書館並みの静かな空間にしてくれます。

防音性能80点
ガラス・枠の材質・枠の構造87.5点
デザイン75点
施工性70点
商品価格98,000円~
合計評価80点
商品URLhttps://uchimado-plast.jp/

内窓に装着するガラスについて

内窓の装着を決めた際、何を目的として付けるのかが大事になってくるため、業者に施工をお願いするときに「設置するガラスはなんでもいいです」はやめましょう。どのガラスを設置しても施工費用は変わりません。

また、性能が高いものになればなるほど、ガラスの費用は高くなってきます。ガラスは目的に合った斧を選択するのがいいでしょう。その方が費用対効果も高く、防音効果をより感じることができるかもしれません。

防音効果の高い内窓のポイント

防音効果の高い内窓には、いろいろな加工が施されていますが、防音効果を発揮する内窓を選ぶにはポイントがありますのでご紹介していきます。

ガラスのポイント

まず大事になるのがガラスの選択です。防音効果を発揮するガラスを選ぶ際に重要なのが厚さです。質量の大きい、厚めのガラスを設置することで、大きな防音効果を発揮してくれるでしょう。ここで気を付けなければいけないのが、既存の窓の種類です。

同じ種類の内窓を設置してしまうと、透過音が騒音の原因の際、それぞれが共鳴し合ってしまいヴぉウオン効果は発揮されません。つまり前の窓が通したものをそのまま内窓も通してしまうことになるのです。音には周波数があります。既存の窓が通してしまった周波数を、内窓で遮断するためにも、違う種類の内窓を設置する必要があります。

さらに防音に特化したガラスを選ぶのであれば、ペアガラスはNGです。ペアガラスは、2枚のガラスを1枚に加工したもので、その2枚のガラスの間の中間層という空気層部分があり、断熱性に効果を発揮するものですが、騒音の場合はその空気層で振動が起き、内側に伝えてしまう性質があります、そのため、防音対策のガラスとは言い難く、設置するのはおすすめできません。

内窓のポイント

まず大事になってくるのが、内窓が隙間音を防止するつくりになっているかどうかです。上部は、二重枠とスプリングで可動部の隙間が少ない構造のものが好ましく、下部については、埋め込み式で隙間が少ない構造のものが好ましいです。また、召し合わせ部分がしっかり重なり合い隙間が少ないのがいいでしょう。

もう一つは、既存の窓と新しく設置する内窓の隙間です。ここがあまりにも狭すぎると防音効果は発揮されません。少なくとも70mm程度あるのがいいでしょう。これで防音対策はばっちりです。

防音内窓はどこに依頼するのがいいのか?

ここまでで、内窓を設置することで防音対策ができるということがお分かりいただけたと思います。それでは、内窓を設置するためにはどうしたらいいのでしょうか。自分でできるという方はいいですが、業者にお願いしたいという方の中には、どこに依頼すればいいか分からないという方もいると思いますので、ここからは防音内窓を設置する際に、どこに依頼するのがいいかをご紹介していきます。

内窓の依頼方法で調べると、その多くが「リフォーム業者」「ハウスメーカー」「工務店」などが候補にあがるでしょう。もちろん、大手になればなるほど安心できますが、ほとんどの企業は請け負った依頼を下請けに依頼し防音内窓の工事をしてもらいます。

そのため、中間マージンが必要になり、当初予定していた予算よりも高額になってしまうという恐れがあります。また、何か問題点が発生し問い合わせをしても、すぐに返答をもらえないという可能性もあります。

窓ガラス・サッシ専門業者もあり

そのような問題点を解決するために、下請け会社と呼ばれる窓ガラス・サッシ専門業者に直接お願いするのもいいかもしれません。どんな地域にも、町の施工会社さんがあるでしょう。

そのような会社にお願いすれば、一貫施工により中間マージンもかからりませんし、地域密着で行っている企業が多いため、何か問題点が起きてもすぐに対応してくれます。

いい施工会社の選び方

まずは内窓の施工実績が十分になるかどうかはとても大事になってきます。気になる施工会社を見つけたら、ホームページや口コミを見てみるといいでしょう。そこに、内窓の施工実績が多くあったり、実際のお客様の口コミが良ければ信頼できる施工会社といえるでしょう。

また、そのような情報が見当たらないときは、業者に直接、防音ガラス・サッシの取り付けに関する疑問点をぶつけてみるといいでしょう。もし明確な返答がすぐに返ってくるのであればいい施工会社といえるでしょう。返答に困っていたり、口ごもってしまうような場合は信用しない方がいいでしょう。

内窓をきちんと設置するには

内窓をしっかり設置するポイントというのがあります。これを怠ると、本来求めていた機能を発揮できません。もちろん防音効果も然りです。内窓は、業者にお願いすることが多いですが、自分で設置するDIYでも取り付けが可能です。

その際の注意点として、以下の点を把握しておくのがいいでしょう。また、業者にお願いしたときも、確認ポイントとして覚えておくと、後々トラブルにならないのでいいかもしれませんね。では、ご紹介していきます。

鍵の位置の微調整

まず既存の窓についている鍵の大きさを確認してください。鍵の大きさはどれも一緒というわけではありません、内窓を取り付ける際、既存の窓のカギが干渉する場合があるので、内窓のサイズはしっかり確認して購入するようにしましょう。

適切なガラスの選択

何度も説明してきましたが、内窓を付けるのは、何らかの目的があるからです。その目的に合ったガラスを選ぶ必要があるでしょう。防音効果を目的としているのに、それに値しないガラスを選んでは意味がありません。業者にお願いするときも、自分で設置するときも、その目的に合ったガラスを選ぶようにしてください。

家族構成

ご家族の中には、お子様だったりお年寄りがいるご家庭もあるでしょう。そのような場合、内窓の重さや開け閉めのしやすさなども考慮しなければいけません。お子様やお年寄りは力がなかったり、身長などもまちまちです。

性能がいい内窓になればなるほど重くなり、窓の開け閉めも一苦労です。また、鍵の位置も高すぎると、お子様は特に苦労するでしょう。そのようなことも考慮して内窓を設置するようにしましょう。

まとめ

この記事では、内窓・二重窓と防音効果の関係性について解説してきました。

内窓には防音効果があります。現在騒音などに苦しんでいる方、自宅からの騒音を防ぎたい方は内窓を設置することをおすすめします。ただし、防音効果を発揮してくれる内窓を設置するにはいくつかの注意点があります。それらをしっかり把握して、設置するようにしましょう。

内窓で防音対策を施し、音の気にならない快適な生活を手に入れてください。

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